<グループ企業の業務を集約!注目の「シェアードサービス」でコーポ―レート業務を効率化【1】> 「シェアードサービス」とは何か?その業務内容やメリットを解説
Precision Agriculture and Agritech concept. Precision agriculture network icons on rice field.

どの会社にも存在する「人事業務」「経理業務」「総務業務」は、必要不可欠な業務っですが、必要である分コストを削減しにくい業務でもあります。また、業務の電子化に伴い「IT業務」を抱える企業も急増していますが、これもまたコストが掛かりやすい業務のひとつです。近年、複数のグループ企業からなる大規模企業を中心に、これらコーポレート業務の「シェアードサービス」を導入する企業が増えています。海外では多くの企業が導入しているシェアードサービスとは、どのような取組みなのでしょうか?シェアードサービスの業務内容やメリットについて解説します。

 

シェアードサービスとは?

「シェアードサービス」とは、「共有するサービス(業務)」の意味を持つ言葉です。複数のグループ会社を持つ企業が、グループ企業内の基幹業務を一ヵ所に集約して標準化し、グループ全体の経営効率や体制強化を図る取組みです。例えば、「人事業務」「経理業務」「総務業務」など、どの企業にもあるコーポレート業務を、グループ内の一つの部門としてまとめて処理することで、コストの削減や業務の効率化、品質向上などを図ります。シェアードサービスでは、前述した人事業務、経理業務、総務業務などコーポレート業務の中でも「専門性の低い業務」での導入に向いており、実際に給与業務、社会保険業務、福利厚生業務などの業務をシェアードサービスへと移行している企業も増えています。

 

シェアードサービスで効率化できる業務一覧

シェアードサービスで効率化が期待できる業務の一覧は、以下の通りです。

●経理/財務業務
・一般会計
・債務管理(支払い)
・債務管理(入金)

●人事業務
・給与/賞与業務
・社会保険業務
・福利厚生業務

●総務業務
・社内便業務
・設備管理
・資産管理
・施設管理
・備品管理

●情報システム業務
・ハードウエア管理
・ソフトウエア管理
・アプリケーション開発
・アプリケーション保守/運用
・ヘルプデスク業務
・ネットワーク保守/運用
・セキュリティ管理

これらの「専門性の低い業務」とは逆に、「資金調達」「内部監査」「人事制度構築」などは「専門性の高い業務」となるためシェアードサービスには向いていません。

 

シェアードサービスのメリット

シェアードサービスでは、主に以下のようなメリットが挙げられます。

(1)コスト削減
子会社もしくはグループ会社の一部門として業務を集約することで、それぞれに掛かっていた人員や設備などが共有できるため、業務の標準化が可能となります。作業工程のムダや作業にかかっていた費用などのカットにも繋がり、全体的なコスト削減、業務のスリム化が実現します。シェアードサービスセンターの設置場所によっては、さらなる費用対効果が期待できるでしょう。

(2)業務効率化による従業員の意識向上
シェアードサービスで業務の標準化を図ると、自ずと業務プロセスも簡略化することが可能です。業務プロセスの統一は業務を可視化し、内部への士気向上にも繋がります。結果的に、従事する従業員の意識も向上し、ヒューマンエラーや不正の抑止などの効果もあります。このようにシェアードサービスによるコスト削減、業務効率化、従業員の意識向上は、結果的にサービスや商品の品質向上をもたらすこととなるので、うまく機能すれば相乗効果で、より大きなメリットを得ることができます。

 

シェアードサービスがニューノーマルに向いている理由

シェアードサービスが注目されている理由の一つに、「コロナ禍によるニューノーマル」に対応しやすいという点が挙げられます。これまでは、グループ内でそれぞれ紙の書類への押印承認でも困らなかった書類の管理が、コロナ禍による急激なテレワークの拡大により、書類の電子化や押印廃止などの対応に追われるようになり、同じグループ内で柔軟に対応できる企業と対応できない企業に分かれるケースが増加しました。このような「グループ内で統一したテレワークの環境整備」に、シェアードサービスが注目されています。

・書類のペーパーレス化やシステムのクラウド化
・ITポリシーの見直し
・業務の標準化と経験値のデータベース化

これらの業務をシェアードサービスで一括することにより、グループ全体のテレワーク業務をスムーズに運用することが可能になるとされています。

 

シェアードサービスについて学ぶにはセミナーがおすすめ

シェアードサービスは数々のメリットがありますが、まだ日本で実現している企業は多くありません。注目を集めている今こそ、シェアードサービスを学ぶチャンスです。下記セミナーサイトでは、シェアードサービスに関するセミナーを取り扱っております。下記URLより、探してみてください。

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【参照情報】
大塚商会
>>>シェアードサービスとは

ITトレンド
>>>SSC(シェアードサービスセンター)とは?経理を集約するメリットは?

カオナビ 人事用語集
>>>【3分でわかる】シェアードサービスとは?対象の業務、運用方法、メリットデメリット

pwc
>>>シェアードサービスセンター(SSC)構想策定・立ち上げ支援