【企業法務の基礎知識38 若葉マークの入門編】 アイデアは宝物?特許法について学ぼう② 特許にまつわるトラブルと損害賠償請求
お疲れ様です!いのりんです♪
寒さが本格化しているので、
今期はあまり履く機会のなかったブーツを引っ張り出したら…入らない!
どうがんばっても入らない。
何をやっても入らない。
ああ…やってしまいました、冬太り。
足を甘やかしに甘やかし、立派なふくらはぎに育ちました…(涙)
今日から空き時間にウォーキングです。
と、その前に、法律のお勉強を致しましょう!
今回も引き続き「特許法」についてです。
【参考】
e-Gov電子政府の総合窓口
>>>特許法
特許関係でよくあるトラブル事例
「特許」には、トラブルがつきものです。
発明者の利益を守るための特許のはずですが、
その利益を受ける為の権利、
特許権が第三者に侵害されるケースは後を絶ちません。
特許関係でよくあるトラブル事例には、
下記のようなパターンがあります。
・アイデアが盗まれてしまった
・自社の技術やノウハウが他社によって流用されている
・同業の他社が自社製品によく似た製品を売り出した
・他社が販売している類似商品に関して辞めるように忠告したが、聞き入れてもらえない
・自分が考えたアイデアが会社と自分どちらに帰属するか分からない
これらのような特許権の侵害を黙って見過ごしていると、
せっかく特許権があっても、
その利益を守れていないことになります。
特許権侵害を受けた場合はどうしたらいいか?
では、特許権が侵害されていた場合は、
どのような対処をしたら良いかを見てみましょう。
●特許権侵害の差止め・特許権侵害物の破棄や設備の除去
特許権のない他社によって、
自社の発明品の類似品や無断で技術を使用しての商品開発などされた場合は、
特許法100条に則って、特許権侵害請求が可能となります。
特許権侵害請求により、特許の侵害が認められれば、
技術利用の差止や、損害賠償請求ができます。
また、特許権侵害請求は、
「侵害をするおそれのあるもの」に対しても有効であり、
差し止め請求が可能です。
特許侵害に使われたとみなされれば、
生産物などでも破棄を請求できます。
●特許権侵害の損害賠償請求(損害額の推定)・不当利益返還請求・信用回復措置
特許権侵害の損害賠償は、特許権を侵害して、
類似品や模倣品を作成・販売している会社や人物へ請求が可能となると、
特許法第102条に記されています。
また特許法においての損害賠償請求は、
損害額があらかじめ推定される関係で、
通常の民法上での損害賠償より、
立証の負担が計算されるとのことです。(特許法第102条)
さらに、特許権を侵害した第三者が不当に利益を得ていた場合は、
不当利益返還請求が可能であり、
同時に信用回復措置を要求することも可能です。(特許法第106条)
盗まれたアイデアや発明が特許申請される「冒認出願」の対処法
特許に関するトラブルには、
知らない間にアイデアや発明品が、
第三者によって特許申請されてしまうケースもあります。
●冒認出願とは?
特許を取得していなかったアイデアや発明品が盗まれ、
特許申請されてしまうことを「冒認出願」と言います。
冒認出願された場合、特許が成立する前であれば、
権利を取り戻す事が可能です。
その場合、真の権利者は、
出願人の名義変更をして自分が出願人となることで、
権利を自分の手に取り戻せます。
また、無効審判によって、
申請そのものを無効化することもできます。
但しこれはあくまでも、
審査前や審査中の「特許権成立前」であることが前提となっています。
冒認出願が通ってしまった場合、
権利を取り戻すためのハードルがグっと上がってしまい、
以下の手法を取らなければなりません。
・冒認出願人から合意を得て権利を取り戻す
・特許を受ける権利が自分にあると確認訴訟を起こす必要がある
目に見えない権利を客観的に証明することは非常に難しく、
時間も労力も費用も相当にかかると言われています。
●冒認出願をされないための対処法
冒認出願をされないための対処法は一つ。
「アイデアを盗まれないこと」です。
守秘義務を徹底した上で、
素早く特許権の申請をすることが一番の対処法です。
アイデアは宝物ということを意識して、
外部に漏れないようにしましょう。
特許のトラブルに巻き込まれないためにも法律をチェック!
特許のトラブルは自社の利益の損失だけでなく、
自分が生み出したアイデアが、
第三者のものと世間に認識され続けることになってしまいます。
このようなトラブルを防ぐためにも、
セミナーなどで知識を得ることが重要です。
特許に関することや知的財産権に関すること、
商標など、セミナーで学んでチカラとしましょう!
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※サイトにアクセスしたら、「特許法」などでフリーワード検索してください。
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次回は「特許権の消滅」について、見て参ります。
またご一緒しましょう。
いのりんでした♪
【参照情報】
ドライバータイムズ
>>>特許とは何かわかりやすく説明・期間・例・新規性|特許庁/行政法
マネジメントシーンで役立つマネジメント用語集
>>>特許とは?|特許申請までの流れと費用、権利存続の権限について
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