<多様な働き方は「営業」も変える ニューノーマル時代の「リモート営業」とは?【2】> リモート営業の導入方法とリモート営業の進め方について
コロナ禍により日本社会を大きく変革させた「リモートワーク」の後に続き、訪問での対面が当たり前だった「営業」もリモートで実施する「リモート営業」が注目を集めています。非接触・非対面で実施するリモート営業は、感染症対策に有効であることはもちろん、移動にかかる交通費の削減、営業にかかる雑務からの解放、営業ツールを利用した作業の効率化など、リモートならではのメリットもあるリモート営業について、導入の進め方やお役立ちツール、そして、導入に関する注意点などをまとめました。
リモート営業の実態
2020年以前、つまり、コロナ以前の日本社会では「リモート営業」の言葉は存在していても、ほとんどの企業は現実的な導入を考えてはいなかったでしょう。事実、2019年12月に実施された「日本の営業に関する意識・実態調査」で、顧客側企業の回答として「訪問営業が好ましい」が53%前後なのに対し「リモート営業が好ましい」と回答したのは21%っでした。しかし、2020年12月に実施した同調査では「訪問営業が好ましい」と回答したのは35.0%っで「リモート営業が好ましい」と回答したのは38.5%と、リモート営業が訪問営業をわずかに上回った形となっています。
同調査では、法人営業組織に対してもリモート営業に関する調査を実施しており、リモートワークを導入している企業は54%前後だったのに対し、リモート営業の導入率は36%前後と、リモートワークよりも低い数値でした。リモート営業導入した企業のうちの45%が「直近1年以内に導入した」との回答からわかるとおり、コロナ禍の影響によって導入したことがわかります。実際の担当者向けの調査では「以前は訪問型営業が当たり前だったが、当たり前ではなくなった」と74%の人が回答しており、2019年のコロナ前と比べると、リモート営業をするほうもされるほうも、導入のハードルが下がってきている印象があります。
リモート営業の導入するポイント
長いコロナ禍で「リモート」に対するハードルが低くなり、リモート営業の導入を視野に入れている企業も多いのではないでしょうか。リモート営業を導入するなら、いきなり導入するのではなく、段階的に導入していく手法をお勧めします。
(1)通信環境を整える
リモート営業だけではなく、リモートワークにも言えることですが、リモート営業を導入する場合はまず社内のインターネット環境を整える必要があります。リモート営業のデメリットの一つとして「回線切れを起こす」「アクセスができない」というリスクが挙げられますが、契約も電子契約で行うようになると、そのセキュリティも強化しなければなりません。リモート営業を導入する前に、自社のネット環境がリモート営業にとって最適かどうか確認をする必要があります。
(2)訪問営業とリモート営業を使い分ける
いきなり全ての付き合いをリモート営業に切り替えてしまうと、これまで訪問営業で培ってきた信頼が崩れてしまう恐れもあります。訪問営業のメリット、リモート営業のメリットを使い分けながら、段階的に切り替えていった方がベターです。例えば、相手に熱意を伝えたい場合、経営層に自社製品をアピールする場合は対面の方が失礼なく、熱量も伝えやすくなります。逆に担当者同士で行うすり合わせや伝達事項などは、リモートで十分ことが分かります。ヒアリングやクロージングは対面、連絡事項や確認事項などはリモートで済ますなど、シーンごとに使い分けることによって、効率よく商談が進み、リモートでも大丈夫という新たな信頼を得ていくことにもつながるでしょう。
リモート営業に役立つツール
リモート営業には、リモート営業支援ツールが欠かせません。リモート営業に役立つツールをご紹介します。
●WEB会議システム(オンライン商談ツール)
リモート営業に欠かせないツールと言えば、オンラインで商談をするための「WEB会議システム」です。パソコンだけでなく、タブレット、スマートフォンでも手軽に利用でき、訪問をしなくてもオンタイムで商談や会議をすることができます。リモート営業以前に、リモートワークを導入している企業なら、必ず導入しているツールのひとつでもあります。ZOOM、MicrosoftTeams、Googlemeetなど、リモートワークの拡大により、WEB会議システムの選択肢が増えています。
●SFA(営業支援ツール)
SFAとは「Sales Force Automation」を略した営業支援ツールです。顧客情報や商談履歴などを日報として記録することで、精度の高い売り上げの予測を打ち出すことが可能となります。会社全体で導入すると、組織全体の営業状況も可視化されるので、部門全体の施策の方向性を定めやすくなるなどメリットがあります。また、社内の営業活動も把握できるようになるため、属人化の解消にもつながります。
●CRM(顧客管理システム)
CRMとは「Customer Relationship Management」のを略した営業ツールのことで、その名の通り顧客とのやりとりの一元管理が可能です。営業部門には、名刺やセミナーの申し込み管理、会社情報など、様々な形での「顧客情報」が存在します。これらの顧客をCRMで管理することで、リモートワーク状態でも顧客情報の社内共有ができ、リモート営業もスムーズに進めることができるようになります。
●電子契約サービス
クロージングまでリモート営業で行うようになるなら、契約もWEB上で可能となる電子契約サービスを導入すると良いでしょう。電子契約では、紙面での契約書同様に契約の締結を済ませることができます。オンラインで契約までこぎつけたのに、いざ契約時に紙の契約書を印刷、製本、郵送、訪問して締結、などという手間を省けます。また、電子契約サービスはセキュリティもしっかりしているので、導入することはセキュリティ強化にもつながります。
トラブルの際は訪問も大切
たとえリモート営業であっても、トラブルが発生した場合もWEB上で済ませるのは先方に失礼です。トラブルやクレームの際は、なるべく早く顧客の元へ足を運び、相手の顔を見てトラブルに対処するように努めましょう。リモート営業は進化していますが、場合によっては対面営業の良さも取り入れ、臨機応変に対応することがポイントです。
セミナーでリモート営業のポイントを知ろう!
リモートワークは浸透していますが、リモート営業はまだまだこれからの課題です。企業で推進しているDX化が進んでいくと、自ずとリモート営業という選択肢が現れます。その時に備え、セミナーでリモート営業について学んでおきましょう。下記サイトより、セミナーをお探しください。
■会場型セミナーで受講したい方は『ビジネスクラス・セミナー』
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【参照情報】
Senses Lab
>>>オンライン商談のコツ|コロナで変わる営業スタイル
>>>リモート営業とは?実態と課題、リモート営業活動に役立つツール紹介
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>>>リモート営業のコツを【商談前】【商談中】【商談後】に分けて、徹底解説!
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