<進んでますか?DX推進 成功のカギは「DX戦略」にあり!【2】> DX戦略5つの要素とDX戦略成功のポイント

「2025年の崖」が遠い未来でなくなった今、DX推進は企業の最優先事項となっています。しかし、国からのプッシュや、ビジネストレンドで「DX」を意識することは多くなっても「自分の会社でDX導入なんて夢のまた夢」と思ってる人も少なくないはずです。DX推進をスムーズに導入し、成功させるにはどうしたらよいでしょうか?DX推進の成功のカギを握る「DX戦略」に必要な要素と、成功のポイントなどについてまとめました。

 

DX戦略に必要な「5つの要素」とは?

DX戦略を立てるには「5つの要素」が必要と言われています。

●現状把握
●目標・ビジョンの設定
●外部環境変化の分析・評価
●取り組み領域の策定
●資源の最適配分

以下で詳しく解説いたします。

【現状把握】
まずは、経済産業省による「DX推進指標」で示している「6段階のDX推進指標」で、DXレベルの現状を把握しましょう。

・レベル0:未着手
DXに関して無関心または全く取り掛かっていない

・レベル1:一部で発散的実施
企業としての戦略は立ってないが、一部の部署で限定的な実施にとどまっている

・レベル2:一部っでの戦略的実施
企業の戦略が策定され、一部の部署で取組がはじまっている

・レベル3:全社の戦略に基づく部門横断的推進
全社的な戦略に沿って部門を横断しDXに取組んでいる

・レベル4:全社の戦略に基づく継続的実施
定量的指標を活用して、施策の改善に取り組んでいる

・レベル5:グローバル市場におっけるデジタル企業
DX推進によるビジネスモデルの改悪に成功し競争性優位を獲得している

【目標・ビジョンを明確にする】
自社のDXの現状を把握することができたら、具体的な数値を挙げて目標を立てます。この段階で立てた目標やビジョンは、全社に浸透させる必要があります。社員へ浸透させやすく、達成度合いが分かりやすい目標設定が重要となります。日本の企業の悪手として、スローガンを掲げる傾向がありますが、スローガンでは社員への理解度が深まらないので注意が必要です。また、目についた課題すべてに手を出すのではく、優先度の高い課題を見極めて、段階的に取り組むことが推奨されています。

【外部環境の変化を分析・評価する】
外部環境の変化を分析できるかできないかは、DX化した社会の中で、生き残るかどうかのキーとなるほど重要です。例えば、コロナ禍においては、未曾有のパンデミックを乗り切った企業とそうでない企業の明暗がはっきりと分かれました。DXを成功させるためには、経営層が「予測できる変化に対しての対応策を講じておく」「予測できない変化があっても対応できる組織力を確保する」の2つの側面に日ごろからアンテナを張っておくことがポイントです。

【取り組み領域の策定】
DXの取り組み領域は、非常に多岐に渡ります。どの領域でどのようにDX推進をすすめていくのか、取り組み領域の策定をしなければなりません。その場合は以下の方法で分類することがおすすめです。例えば、DXには「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」「デジタルトランスフォーメーション」の3つの段階があります。

・デジタイゼーション→紙の書類などアナロ情報をデータ化する

・デジタライゼーション→業務や製造プロセスをデジタル化する

・デジタルトランスフォーメーション→組織横断的な業務・製造プロセスのデジタル化やビジネスモデルの変革

この3つの段階に「未着手」を加えた4段階で判断すると整理しやすくなります。その他「全社横断テーマ」と「個別機能単位のテーマ」で分類する方法や「DXレポート2などのフレームワークを使って分類する方法などがあります。

【資源の最適配分】
DX戦略を実行するには「資源の最適配分」は非常に重要です。古いシステムは使い慣れていますが、年数が経過するほどコストもかかります。コストのかかるシステムは、まず廃棄を検討する必要があります。その上で、競争領域のDXにIT投資ができるように、最適配分を考慮します。DXにおいて重要な資源とされているのが「人材/組織」「ITシステム/デジタル技術」「データ」です。この中で特に不足がちなDX人材の確保です。出来る限り社内で確保するように努め、難しいなら外部へ委託するなどの検討が必要です。また人材においては組織編成も必要です。最高デジタル責任者(CDO)を設置し、DX専任チームの編成なども早めに対策しましょう。そして、これら5つの要素を抑えた上で、ロードマップやアクションプランの策定に取り掛かります。

 

DX戦略成功の3つポイントとは?

DX戦略を立てただけではDX導入が成功するとは限りません。DX戦略を成功に導く3つのポイントについてまとめました。

●経営戦略と整合性のとれたDX戦略を打ち出す
DX戦略を打ち出す際に大切なのは「経営戦略と整合性の取れたDX戦略を立てる」ことです。その理由としては「目指すべき方向性を見失わないため」ということが挙げられます。DX導入の大前提として「経営課題を解決するためにITやAIなどのデジタルを活用する」ことが掲げられていますが、それ以外に必要な視点が「デジタル活用により新たなビジネスモデルを模索する」ことです。「経営課題」と「ビジネスモデルの創出」この二つの目的を見据え、デジタルだからこそできるビジネスを創出することで、大きなビジネスチャンスにつながる可能性も見出せます。

●経営陣がDXリテラシーを養う
DX戦略は、全社横断的に取り組むことが大前提です。それはもちろん、経営陣も含まれます。経営陣のDXリテラシーが低いままでは、不確実性が高いDX戦略の取り組みに対して、的確な意思決定ができなくなってしまいます。経営陣がDXリテラシーを養い、幹部にIT人材を登用するなど、DXと経営をコミットメントさせましょう。

●成果を評価できるようにする
DX戦略は短期で成果の出るものではありません。DX戦略を成功させるためには、プロジェクトを継続させる必要があります。そのためには、DX戦略において顧客にどれだけ価値提供できたかを評価できる指標を設定することがポイントです。DX戦略成功事例の中でも、顧客への価値を定量化しているほど成功を収めています。週次、月次、四半期などの短期間で評価するスモールステップで、即座に良・改善へと反映させることができれば、DX進捗をステークホルダーに可視化しやすくなります。

 

DX戦略を立てる前にセミナーで知識を得よう

DXをなんとかしたいと思いつつ、DXについて未着手という企業は多いのではないでしょうか?DXは今、毎日のようにビジネストレンドをにぎわせています。そして、それはセミナーも同様です。下記セミナーサイトではDXに関するセミナーをたくさんご用意しています。DX戦略はもちろん、いまさら聞けないDXの初歩的な講座もあります。是非一度、下記URLからお好みのセミナーを選んで学ぶことをお勧めします。

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【参照情報】
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>>>DX戦略とは何か。戦略の立て方や推進のポイントを解説

>>>DXの進め方は?DXのメリットや進める際の注意点も解説

SAKURA internet さくマガ
>>>DX戦略とは?経済産業省の「DXレポート」を中心に解説

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>>>DX戦略に必要な5つの要素とは? フレームワーク、事例を紹介