<コロナ禍でDX(デジタルトランスフォーメーション)は加速したのか?【1】>コロナ禍で企業のDXはどれくらい進んだのか?DX化推進と課題について

「進化したデジタル技術が人々の生活を良いものへ変革する」として、データとデジタル技術を活用してビジネスシーンに変革をもたらすDX(デジタルトランスフォーメーション)は、経済産業省主導で導入が推奨されています。コロナ前までは、DXといえば一部の企業が取り組んでいるもの、というイメージがありましたが、コロナ禍以降は、テレワークの急拡大により、DX化に前向きとならざるを得ない企業が増加しました。コロナ禍で、日本企業のDXはどのくらい進んだのでしょうか?DX化の効果と見えてきた課題について、見て参りましょう。

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

まずは改めて、DX(デジタルトランスフォーメーション)について解説します。

●DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味は?
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、2025年を節目に多くの問題が企業に立ちはだかると言われている「2025年の壁」に危機感を抱いた経済産業省が、2018年9月に発表した「DXレポート」でその必要性を説いてきました。2025年の壁に対応出来るとされているDXは二つの意味を持っています。

・デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革すること
・既存の価値観や枠組みを根底から覆すような革新的なイノベーションもたらすもの

●DX(デジタルトランスフォーメーション)のメリット
DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することにより、企業は以下のようなメリットを得ることができるという認識を持っています。

・社内のプロセスを再構築と、生産性の向上・コスト削減・時間短縮の効果を得られる
・既存の業務を見直し働き方へ変革をもたらす
・従来では思いつかなかったサービスやビジネスモデルを生み出す

 

コロナ禍で企業のDXは進んだのか?

日本社会はおろか、世界中を震撼させた新型コロナウイルスの影響は、日本人の働き方に大きな変革をもたらしました。2020年度の「日本における企業のデジタルトランスフォーメーション調査」では、DXに取組んでいる企業は74%ほどとなっており、調査をスタートした2018年度の63%、翌年2019年の70%から増加傾向にありました。

●コロナ禍のDXで増加傾向にある項目
2019年度と比べ、2020年度の調査では主に以下の項目でのDX化が増加しているとの結果も出ています。

・ビジネスモデルの変革進化→前年比18%
・業務プロセスや業務システムの先進化→前年比25%
・デジタル時代に対応する事業ドメインへの進化変革→前年比11%

この中で大きな差が出ている項目が「業務プロセスや業務システムの先進化」です。これは多くの企業がテレワークの対応として必要に迫られている側面があり、コロナ禍でのDX化における大きな特徴と言えましょう。

●DX化が加速した領域とは?
2018年と比べると、DX化に取り組んでいる企業が増加していますが、多くの企業が「新型コロナウイルスの影響でDX推進が加速した」と感じていると調査結果も出ています。DX化を推進した企業が特に加速したと感じている領域と順位は、下記の通りです。

1位 DXによる業務の効率化・生産性向上の取組み
2位 短期的事業・サービスを生み出すための取組
3位 中長期なビジネスモデルの変革
4位 企業文化や組織マインドの変革
5位 短期的な新規商品・サービスの創出

ここを見ても、加速しているのは「DXによる業務の効率化・生産性向上」の取組みです。同時に短期的な事業(既存事業やサービスに対するDX化)や「中長期変革」に対しても合わせてDX化を進めており、多くの企業が「テレワークでも事業が継続できるためのDX化」に取組もうとしていることがうかがえます。

 

DX化推進に立ちはだかる課題点について

テレワークや電子書類化などの影響で「仕事のデジタル化」に対しての抵抗が薄くなり、企業におけるDX化は着実に進んでいるかのようにも見えますが「取組み」と「進捗」は別物のようで、DX推進に立ちはだかる課題点も浮彫りとなってきました。2018年度の調査では「投資コストがかかる」ことが課題点でしたが、2020年の調査では以下のような課題点が挙げられています。

・DX化の効果や目的が見えてこない
・DX化を推進するにあたり進め方やアプローチが分からない
・DX推進のためのDX人材が確保できない

2020年度以前の調査では「DX化によって目指したい姿がわからない」が最も多かったとのことでしたが、2020年度の調査では「アプローチ方法がわからない」と取組みに向けて、具体的に一歩踏み込んだことを課題点としており、DX化推進への意識が高まりつつある結果となっています。ただし、DX化推進の課題点をクリアするための人材が足りないことが最も大きな課題となって企業を悩ませているため、DX人材の確保、育成がDX化推進のための大きな鍵となりそうです。

 

企業のDX化にはセミナーが有効

いきなり「事業のデジタル化を」と言われてもピンとこないものですが、コロナ禍でテレワークが浸透した現在、以前よりもDX化を必然とお考えの企業は多いはずです。とはいえ、DX化を推進するには知識が必要です。下記セミナーサイトなら、DXを取り扱ったセミナーを多数ご用意しております。下記URLより、これぞと思ったセミナーをお探し下さい。

 

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【参照情報】
Monstarlab
>>>DX(デジタルトランスフォーメーション)とは? 言葉の意味を事例を交えてわかりやすく解説

MONOist
>>>50%がコロナ禍で「DX推進を加速した」と回答、日本企業のDX動向調査

PRTIMES
>>>「DX実現に向けた課題とコロナ禍における意向調査」を発表~継続するコロナ禍の企業課題の変化や新たな検討事項が明らかに~