【企業法務の基礎知識12】 若葉マークの入門編 「契約書」を学ぶ①「契約書とは何か? 契約書作成の目的について」

お疲れ様です!いのりんです♪

先日、友人たちと観劇に行ったのですが、
休憩タイムのトイレと売店の混雑具合は相変わらずですね~。

そんなとき、
「スポーツ観戦時に飲食物をスマホで注文して、席まで配達してもらうシステムの開発」
なんてニュースが目に入りました。

そういや夏に野球を見に行った時も、なかなかビール売りさんが見つからず、
試合よりも売り子さん探しに躍起になったっけ(苦笑)

オリンピックには間に合わないかもですが、
これが各スタジアムに実装されたら、すごく便利になるし、
スポーツ観戦に足を運ぶ人も増えるかもですね!

あ。でも、飲食物が届いて便利かもしれませんが、
トイレだけは自分の足で行かないとですね。

そう、法律のお勉強も自分の足で一歩ずつ。
今回から、ザ☆契約書シリーズへ突入です!

ビジネスの上で欠かせない「契約書」。
そもそも「契約」とは何か?「契約書」はどうして作成するのか?

さあ、今回も企業法務のお勉強にお付き合いください!

 

「契約」とは何か?

まず、最初にズバリ申し上げると、「契約」とは、

「相反する2つ以上の意思によって成立する法律行為」

と定義されています。

民法555条によると、「契約」は「約束」とは異なり、
「法的拘束力」というものが生じてくるとのことで。

‟法のチカラ”が働くわけですね。

‟法のチカラ”が働くということは、
例えば契約内容に不履行があると、裁判所を通して強制履行が入る、
損害賠償問題に発展するなどのペナルティを負うことになるのです。

法的拘束力を考えると、
「契約」とはなんとも堅苦しい印象を持ってしまいますが。
そもそも民事法には「契約自由の原則」が大前提です。

「相反する2つ以上の意思」で合致した「契約」であれば、
それが口約束であろうと、契約は自由に成立します。

さらに「契約自由の原則」の中には、「契約締結方式の自由」というものがあり、
「契約」は口約束でも、書面であろうと、ハンコやサインがあってもなくても、
成立してしまうものでもあるとされています。

 

「契約書」とは何か?

では、ビジネスをする上で欠かせない「契約書」とは、
どのようなものなのでしょうか?

「契約書」とは、仕事で取引をする場合、
「取引条件などの合意内容を書面で記載したもの」です。

例えば、販売会社とメーカーが取引を行う契約書では、
以下のような内容を掲載します。

・商品名
・商品の仕様
・納品方法
・納期
・価格
・支払い方法

契約書には、
「売買契約書」「賃貸契約書」「業務委託契約書」などがあり、
上記は「売買契約書」の一例となります。

【契約書の種類】
・売買契約書
商品や製品を売買するときに作成される契約書。

・賃借契約書
不動産賃貸、車、その他「モノ」を貸し借りする際に作成される契約書。

・業務委託契約書
会社の業務を外部へ委託する際に作成される契約書。
業務を委託する側、委託される側どちらも必要となります。

 

「契約書」を作成する目的

「契約自由の原則」と「契約締結方式の自由」の元、
契約は割と自由なスタイルで締結できる大前提があるにも関わらず、
なぜ「契約書」が必要なのでしょうか?

繰り返しになりますが、
「契約」とは、「相反する2つ以上の意思」で合致する「約束事」です。

例えば、上司からから「今度ラーメンおごるよ!」と言われて、
「分かりました!楽しみにしています」という口約束でも、
双方の意思が合致していれば「契約」となります。

ただし、口約束では約束をした「証拠」が残りません。

ビジネスでの約束事では、互いの事業の利害や金銭などが絡んでくるために、
口約束だけでは「言った、言わない」の水掛け論となり、
訴訟問題に発展する恐れもあります。

また、書面で残しても記載された文言の解釈の違いで、
トラブルに発展するケースも少なくありません。

このようなトラブルを防ぐために、
「契約書」が必要となるのです。

契約書を作成する目的をまとめると、以下の通りとなります。

・契約の成立や双方の契約意思の明確化
・訴訟への抑止
・裁判上の証拠
・契約の履行に関する手引きの役割

契約書があることで、
内容に沿って契約内容を確認しながら取引を進めることができるほか、
相手が契約不履行をした場合でも、契約書が証拠となり、
義務を果たすよう要求することができます。

このように、ビジネスシーンでは、
「契約書」の存在が非常に重要となるのです。

 

「契約書」についてはセミナーで!

「契約書」を作成するためには、
まずは「契約書について」の知識が必要となります。

例えば、初心者向けの法務セミナーや契約書についてのセミナーなら、
作成の実務もセットになっている講座もあるのでおすすめです。

スキルにあったセミナーを、探してみて下さい。
次回も「契約書」についてお勉強します。

いのりんでした♪

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【参考サイト】
企業法務ナビ
>>>契約書審査に必要な法的知識まとめ

行政書士 東京中央法務オフィス
>>>契約の目的

ビジドラ
>>>契約書の書き方とは?経営者が知っておきたい契約書のルール