<働き方が変われば人事評価も変わる! どうする?テレワークの人事評価【2】> テレワーク下ではどのような人事評価制度が必要となるか?

テレワーク下では、「適正な人事評価が得られていない」「上司にきちんと評価してもらえていない」という不満や不信感の声が多く集まっています。従来のオフィスワークとは働き方が全く違うテレワーク下で、従来通りの人事評価制度を採用している企業が多いことや、慣れないテレワークで評価する上司も戸惑っていることが、「適正ではない人事評価」の温床となっているようです。テレワーク下では、どのような人事評価制度を構築すると良いのでしょうか?「テレワークに適した人事評価」について、見て参りましょう。

 

人事評価の問題点を見極める

テレワーク下の人事評価が困難となっている理由の中には、テレワークが起因しているものと、テレワークが起因してないものに二分されます。テレワークに適した人事評価制度を設定するなら、まずは問題点がテレワークに起因しているかしてないかを見極めることも必要です。

●テレワークが原因で人事評価の問題点となっている可能性の高いもの
テレワークが原因で人事評価の問題点となっている可能性の高いものとして、以下の点が挙げられます。

・従業員の勤務態度や仕事への意欲を目視で確認できない
・従業員のモチベーションや感情など業務外での表情を読み取れない
・従業員と仕事以外でのコミュニケーションが図れず、将来のビジョンが共有できない

テレワークでの問題点は、従業員とのコミュニケーションが図りにくい点が大きく締めています。オフィスで共有していた時間がなくなり、雑談の上で図る人となりやコンディション、将来のビジョンなどが見えにくくなっていることも、人事評価を困難にしている一因でもあるようです。

●テレワークが原因とは考えにくい人事評価の問題点
他方でテレワークが原因とは、考えにくい人事評価の問題点も存在します。

・従業員が何を考えているのか分からない
・従業員の仕事の目的や成果、細やかなプロセス状況を把握していない
・プロジェクトの内容を理解していない
・従業員が目的達成できない理由や原因を推し量れない

これらの内容は、テレワークに移行する以前より「上司の資質」として問題視されてきている点であり、テレワークとの因果関係は見いだせません。とはいえ、上司の資質は、従業員の士気にも関わることなので、改善をした方が良いでしょう。

 

テレワークに適した人事評価のポイントは?

テレワークに適した人事評価制度を整備するには、どのようなポイントがあるのでしょうか?3つのポイントをまとめてみました。

(1)「成果主義」の推進
従来型の人事評価制度は「出勤ありき」の制度であり、上司が目視で従業員の勤務状態を確認していました。テレワーク下において「目視での確認」はほぼ機能しないことなので、評価する側もされる側も、違和感や不信感を抱くことになってしまいます。テレワーク下では勤務時間や勤務態度を重要視せずに、成果を評価する「成果主義」の導入することがポイントです。その為には、目標設定と到達度を評価する「目標管理制度(MBO)」が適しているとされています。

(2)「明確な評価項目」の導入
成果主義は、労使双方にとって分かりやすい評価方法ですが、プロセスを軽視していい、というわけではありません。プロセスを評価外としてしまうと、従業員側に不満が募る場合があります。テレワークでプロセスを確認する場合は、Web会議やWeb面談でプロセスに関する聞き取り実施して、業務の難易度や進捗度なども評価対象とすることが推奨されています。

(3)評価方法の統一
人事評価に納得がいかないということは、人事評価制度に不公平感・不信感があるからです。テレワーク下に適した人事評価を導入するためには、評価内容について疑念や不公平感を抱かせないように、評価方法を社内で統一する必要があります。例えば、上記で解説した、プロセスや技能を評価する際も、何をどのように評価するのかを明確化し、それを労使で共有することで、不公平感を払拭することも可能です。評価する側が、Web上でスムーズな人事評価するためには「人事評価システム」などのITツールを活用することも、テレワーク下において有効です。人事評価を一元管理することで、ストレスのない労務マネジメントが出来るようになり、速やかな人事評価が実施できます。

 

テレワークに向てる人事評価制度は「目標管理制度(MBO)」

テレワーク下において向いている人事評価制度は、「目標管理制度(MBO)」とされています。

●目標管理制度(MBO)とは?
目標管理制度は別名「MBO(Management By Objective)」と呼ばれる制度で、組織の目標と並行して、従業員が自主的に業務目標を定めて実行し、それに基づいて評価する評価制度です。ピーター・ドラッガーが推奨した組織マネジメントとしても知られています。上司と従業員の間で「目標」や目標までの「達成方法」などを相談し、従業員は目標に達成するように作業をこなし、上司は部下の取り組みをサポートする流れができます。

●目標管理制度はなぜテレワークに向いている?
テレワークでの人事評価には、「評価項目の明確化と評価方法の統一」が必要となりますが、上司と従業員であらかじめ目標を設定する目標管理制度では、それを実現することが可能です。目標管理制度では、「能力開発目標」「職務遂行目標」「業務改善目標」「業務目標」の4つの目標を設定して、期間ごとに達成度を評価していきます。Web会議や、Web面談でも確認しやすく、目標に合わせて従業員の進捗具合が可視化されるため、上司側としても評価しやすくなります。適正な評価は、従業員のモチベーション向上につながるだけでなく、最終的には組織の目標達成に効果的に作用します。

 

テレワークの人事評価にお悩みならまずセミナーを!

テレワーク下の人事評価はまだ手探り状態、という企業も多いのではないでしょうか?有効な手立てを考えるにも、まずは、セミナーを受講し見識を広げるのも一つの手段です。Webセミナーなら、繰り返し受講できるので、聞き逃しところも戻って履修できます。下記URLより人事評価に関するセミナーを探して受講してみましょう!

■会場型セミナーで受講したい方は『ビジネスクラス・セミナー』
>>>最新のビジネスセミナーを探す
※サイトにアクセスしたら、「人事評価」などでフリーワード検索してください。

■WEBセミナーで受講したい方は『Deliveru(デリバル)』
>>>Webセミナーで最新WEBセミナーを探す
※サイトにアクセスしたら、「人事評価」などでフリーワード検索してください。

 

【参照情報】
HRpro
>>>テレワーク下で生じる「人評価制度」の課題と失敗しない評価の方法

moconaviNOTE
>>>テレワークに合った評価制度とは?事例とともに人事評価の改善点を解説

YAHOO!ニュース
>>>コロナ禍の人事評価が「納得を得られない」事情 テレワーク拡大で見えにくい部下の仕事ぶり