初心者向け!経理実務の仕事について② ~ 仕訳の意味と帳簿の種類を覚えよう ~
経理実務の仕事は、取引の仕訳をして帳簿に記載するという基本的な作業があります。これらの用語の意味や帳簿の種類、実務の内容などを含めて、まとめて解説いたします!
仕訳について
「仕訳」とは、何のためにするのか?
仕訳は、会社で何か取引があった祭に発生するお金や物の流れを、「借方」と「貸方」に分ける作業を差します。取引を仕訳したあとは、それらを各帳簿に記載します。つまり、仕訳とは、全ての帳簿の根幹となる作業ということになります。
勘定科目とは?
「勘定科目」とは、誰が仕訳をしても同じに見えるよう、「資産」「負債」「資本」「収益」「費用」という似通った取引を、グループ分けしたものです。例えば、「資産」「負債」「資本」の勘定科目は、「賃借対照表」という勘定科目に記し、「費用」「収益」は、「損益計算書」という勘定科目に記します。これら勘定科目も、借方、貸方に分類し左右に書き分けます。
帳簿について
経理に必要な帳簿には、どのような種類があるか?
経理に必要な帳簿は、大きく分けて「主要簿」と「補助簿」の二種類に分類されます。主要簿は、企業が行っている取引の全体を記録して計算する帳簿を指し、複式簿記形式を採用している企業は、必ず作成するルールとなっています。主要簿だけでは見えない取引の詳細を記録するものが「補助簿」といい、企業の事業形態に沿った補助簿を使用しています。「主要簿」「補助簿」二つを合わせることにより企業の経営状態を把握することができます。
実際にどのような帳簿を使っているか?
では、実際に経理の現場では、どのような帳簿が使われているのでしょうか。経理で使われる帳簿をいくつかピックアップしてみました。
● 仕訳帳
企業の事業活動で発生した取引内容を日付順に「借方」「貸方」に分け、該当する勘定科目へ仕訳するため帳簿です。仕訳帳を見れば取引の日付、内容、発生した金額とその理由が誰がみてもわかるように記載されています。
● 総勘定元帳
総勘定元帳は、仕訳帳に記載された内容をさらに勘定科目ごとに仕訳をして、個別にまとめた帳簿をさします。お金の流れを把握する仕訳帳とは違い、総勘定元帳は取引記録を把握するための帳簿となります。
● 現金出納帳
企業が持っている現金の出入りについて記録された帳簿です。レシートや領収証と一緒に、売上や得意先へ支払った費用を記載します。
● 仕入先元帳
「仕入先元帳」は、仕入先ごとの取引を管理するための補助簿です。別名「買掛金元帳」とも呼ばれており、主要簿だけでは把握しきれない仕入先との取引内容や、取引した金額などを記録し、過去の取引を整理する役割を担います。
● 得意先元帳
「得意先元帳」も仕入先元帳同様、主要簿だけでは把握しきれない得意先との取引内容や、売上などの取引金額を記録する帳簿です。別名「売掛金元帳」とも呼ばれており、過去の得意先との取引を整理する役割を担います。
● 固定資産台帳
固定資産台帳は、土地、償却資産について各資産ごとに、「取得年月日」「取得価額」「耐用年数」などを記録する帳簿です。
決算書
決算書には、どのような意味があるのか?
決算書とは、企業の事業活動を数字で表した「売上」「費用」「利益」が、詳細にまとめられたものになります。決算書は、会社の現状を把握したり、銀行や投資家、仕入先や外注先、協力関係にある企業などに、会社の事業報告をするためと納税をするために存在します。
決算書は、「損益計算書」「賃借対照表」「キャッシュフロー計算書」で構成され、会社の利益や費用がどれくらいかかっているのか、資産や借金はどうなっているか、お金の動きはどうなのかを、把握できる仕組みとなっています。正しい決算書を出すためにも、一つ一つ日々の正確に積み重ねてゆく必要があるのです。
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