契約書作成の必要性とそのメリットについて

契約書作成の必要性

「契約」というものは、口頭による当事者間の合意があれば成立します。つまり「口約束」のみでも有効となります。ただし、口約束だけでは、その内容について、「言った、言わない」の争いになり、トラブルの原因となってしまう場合も発生すると予測されます。

そのようなトラブルを防ぐためにも、取引の条件などを記載した「契約書」を作成し、お互いに確認した上で、締結することが必要となります。つまり明文化することで、お互いの権利と義務を明らかにしてビジネスを進めることができるわけです。

「ビジネスは、信頼関係だから、契約書なんて、先方に失礼にあたるかも?」

そんな心配をされている方もいらっしゃるかもしれませんが、もし、お互いの理解が不十分で、紛争になってしまえば、それこそ信頼関係を失い、それだけでなく、当事者双方ともに無用なコストや時間をかけ、お互いの利益を損なうことにもなります。裁判にでもなってしまえば、猶更のことです。

当事者双方の信頼関係をその後も維持していくためにこそ、お互いが納得する「契約書」を作成しておく必要があるのです。

 

契約書作成のメリット

以下に主なメリットをあげてみます。

1.契約書によって、取引条件について「記録」が残る。
当事者双方は、契約書にそって取引を進めることができ、円滑にビジネスを推進することができます。又、もし契約内容に反することがあれば、契約書をもとに、契約に合意した相手に対して義務を果たすように要求することもできます。

2.契約内容がより明確になる。
当事者間で合意したい取引の内容や実施すべきこと、守るべきことが明確になり、理解が深まり、勘違いや誤解によるトラブルを未然に防げる。

3.契約の重要性の認知が高まる。
当事者間で、その取引への重要性の認識が高まり、契約を遵守しようという責任感が生じますので,より強固な取引関係が生まれます。

4.リスク回避ができる。
トラブルを減らし、リスクを回避または軽減できるだけでなく、取引自体に集中することができ、ビジネスの成功に寄与します。

 

「隠れメリット・デメリット」

大手企業などと取引する場合、先方から提示されたPDFや紙、つまり変更できない形式で渡されて、署名捺印を依頼されることも多いかもしれません。そして、大手だから大丈夫とか、相手を信用しているから、という安易な判断で、内容を深く読まないで、締結してしまう場合が多いようです。しかし、これは自社にとって、まったくメリットがなく、会社の存亡にかかわるデメリットにもなりかねませんので、「絶対にダメ」です。

契約書は、「取引に関する取り決め」です。ですから、前述の通り、当事者双方が納得できる内容である必要があり、片方だけに有利な内容での締結は、断固として行ってはならないのです。

必ず、相手側より契約書のひな形をもらった場合、かならず熟読し、その内容を把握することが必須で、ビジネスの基本とも言えます。その上で、納得できない、理解できないよう内容があれば、相手方に質問をし、もし自社にとって不利な内容や、実行できない部分があれば、変更や修正を依頼すべきです。

「文句をつけたら、契約自体がなくなるかも?」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも取引は、義務と責任をお互いに交換する、両社が対等であることが基本となりますので、不条理な条件であれば、取引自体を断ってしまったほうが、将来的には自社のメリットになります。

ぜひ、この点だけ抑えていただきたいと思います。

最後に、私見で恐縮ですが、「契約書は、先に自社で作成して、相手に提示すべき」が鉄則であり、ビジネスの成功ポイントの一つだと思います!

 

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「契約書」は、法務担当者だけでなく、ビジネスパーソンすべてにとって関係するといっても過言でない業務です。ですので、契約書の作成までいかずとも、基本的な知識や契約用語や条項などは、理解できるようにしておくことが必要なスキルとなっています。

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