＜次世代リーダーを探せ！会社の将来を担う「次世代リーダー」の育成方法とは？【1】＞　なぜ今「次世代リーダー」が必要なのか？次世代リーダーに求められるものとは？

かつての日本では、終身雇用・年功序列が当たり前でした。豊富な人材の中から優秀な人間が現れリーダーになり、やがて経営を担う幹部になる、という、いわゆる「出世街道」「出世コース」などと呼ばれるものです。しかしこのようなスタイルは、高度経済成長期のような、安定した社会情勢だからこそ成立したもので、世界中の景気変動が激しくなった現在では通用しないものとなっています。ましてや、コロナ禍においては、世界はもちろん日本中の経済活動がストップし、あらゆるシーンにおいて「これまでのやり方」では、経済活動が成り立たない企業が後を絶たない状況となりました。この状況を打開するためには、「これまでのやり方」から脱却し、不測の事態に対応できる人材育成が必要となります。そこで注目されているのが「次世代リーダー育成」です。まずは、次世代リーダーが求められる背景とそのメリットなどについて見て参りましょう。

いま注目されている「次世代リーダー」とは？

一般的に「次世代リーダー」の定義は、「企業の次世代を担う経営幹部や将来の経営者候補」とされています。いわゆる「幹部候補生」と言われる会社の将来を担う立場の人たちです。「幹部候補生」と呼ばれる人たちは、従来型社会でも存在していましたが、言葉や立場は同じでもその役割が大きく変わってきています。ことにコロナ禍においては、目まぐるしく変化する環境や、国を巻き込むような不測の事態に対して、柔軟かつスピーディーに対処する人材であることが求められます。会社の将来を担うばかりでなく、いまそこにある会社の危機も救えるリーダーを育成することが、企業の生き残り戦略の一つとして注目を集めています。

「次世代リーダー」の「育成」が必要とされる時代

とはいえ、注目されいてるのは「次世代リーダー」ではありません。「次世代リーダー」の「育成」です。「次世代リーダー」が企業にとって重要な存在であるということは、今も昔も変わりません。その昔、高度成長期の頃の日本企業においての「リーダー」は、会社の中で秀でた人間を年功序列という枠組みの中で、長い年月をかけて育成してきました。しかし、グローバル化による世界進出、IT化による働き方の多様化により、一つの会社で長い年月をかけて人材を育成するスタイルが通用しなくなり、会社の指示ではなく、仕事に対して積極的に取組み、強いリーダーシップを持つ人材が求められるようになったのです。

次世代リーダー育成のメリット

「次世代リーダーを育成すること」は、企業にとってメリットでもあります。

●経営視野を持つ人材を育成できる
次世代リーダーはいわゆる「幹部候補生」ですので将来を担う人材として育成をしていきます。その際、広い視野をもち、自発的に仕事ができるようなトレーニングを重ね、経営のノウハウを伝えていくことで、経営視野を持つ人材を育成できる可能性があります。後継者不足に悩む企業が多いなか、経営視野を持つ人材を育成できることは大きなメリットです。

●社内の育成体系を確立することができる
次世代リーダーを育成することは、人材育成のノウハウが蓄積していくことに繋がります。次世代リーダー育成を積極的に行うことで、社内での人材育成体系が確立し、よりよい人材が育成しやすい環境を整えることが出来ます。

次世代リーダーに求められるもの

次世代リーダーには、具体的に何が求められるのでしょうか？
主に以下の３つのポイントが挙げられます。

①企業を率いるリーダーシップ
次世代リーダーたるもの、強いリーダーシップは必須条件です。社会の動きに敏感に察知し、時代が求めているニーズやそこにある危機を読み取り、的確に判断する力が求められます。また、自分が描いているビジョンを、社内の人間に共有し、同じ熱意で挑めるような信頼関係を築くことも重要です。企業を率いるリーダーシップに必要なスキルは、以下の通りです。
・先見性
・判断力
・設定力
・浸透力
・熱意
・信頼

②マネジメント力
次世代リーダーにはビジョンを実現するマネジメント力も必要です。ビジョンを具現化するため、的確なプランニングを行い、トラブルを解決しつつ、最後までプロジェクトを遂行させなければなりません。そんなマネメント力を身に着けるには以下のスキルを要します。
・戦略、戦術設計力
・推進力
・実行力
・課題解決力

③経営知識
次世代リーダーは企業の経営も担うため、次のような経営に関する幅広い知識も必須です。企業戦略に基づいた組織運営はもちろん、人事・労務の知識も備えておく他、情報セキュリティに関する知識にも明るくないと企業の信用性に関わります。経営知識としては主に以下のスキルが必要となります。
・組織運営
・人事、労務
・財務、会計
・情報セキュリティ
・コンプライアンス

次世代リーダーを育成するためには、これらの「次世代リーダーに求められるスキル」を習得できるための計画を立て、STEPを踏みながら段階的にトレーニングを積んでいきます。