医療機器の分類クラスと具体例

医療器具とは「医療にかかわる人が使用する道具」の事ですが、
ひとくちに医療と言ってもそのジャンルは広く使用する道具の数も多岐にわたります。
そんな身体に与えるリスクの程度によって医療機器を分類する「医療機器の分類クラス」とはどのようなものでしょうか?

医療機器分類クラスとは

医療機器とは人や動物の病気の診断や治療、予防に使用すること、
または人や動物の構造、機能に影響を及ぼす事を目的とした、政令で定めた機械機器具のことを指します。

例えばピンセットや電子血圧計も医療機器ですし、透析機やペースメーカーなども医療機器と呼ばれます。
医療機器と言っても、種類によって果たす役割は違い、身体に及ぼす影響やリスクも大きく変わります。
そのことから薬事法では、医療機器に不具合が発生した場合の
生体に対するリスク度合いに応じて医療機器を分類してクラス分けをしています。

医療機器は基本的に、

「人間か動物に用いられるものに限られる」
「疾病の診断・治療・予防に使用される事が目的とされている機械器具等」
「身体の構造・機能に影響を及ぼす事が目的とされている機械器具等」

という考えが根本にあり、さらに医療機器の種類としては、
「診断・治療・予防をするもの」「身体の構造もしくは機能に影響を及ぼすもの」という考えで分けられています。
この考えを薬事法によって分類すると「一般医療機器」「管理医療機器」「高度管理医療機器」の3つに分けられます。

医療機器の分類クラス分けの具体例

医療機器を分類しクラス分けする為には、
医療機器規制国際整合化会議GHTFにおいて定められたクラス分類ルールが参考とされており、
世界中で医療機器に関する意識が均等化するように国際整合化が進められています。

国際医療機器名称はGMDN(Global Medical Device Nomenclature)とされ、
このGMDNを積極的に取り入れたのが日本医療機器名称JMDN(Japan Medical Device Nomenclature)です。
これを踏まえた医療機器分類のクラス分けの具体例は以下の通りとなります。

【クラス分類の基本的な考え方】

1.生体への接触部位
2.生体との接触時間
3.不具合が生じた場合の危険性の大きさ

この3つの基本的な判断基準とし、医療機器は下記のようにクラスⅠ~Ⅳに分類されます。

【一般医療機器】

クラスⅠ
不具合が生じた場合でも「人体へのリスクが極めて低いと考えられるもの」
(例)鋼性小物、体外診断用機器、歯科技工用用品、聴診器 等

【管理医療機器】

クラスⅡ
不具合が生じた場合「人体のリスクが比較的低いと考えられるもの」
例)電子式血圧計、消化器用カテーテル、MRI、造影剤注入装置、歯科用合金 等

【高度管理医療機器】

クラスⅢ

不具合が生じた場合「人体へのリスクが比較的高いと考えられるもの」
例)透析機、人工骨頭、放射線治療器、胆管用ステント等

クラスⅣ

患者への侵襲性が高く、不具合が生じた場合「生命の危機に直結する恐れがあるもの」
例)ペースメーカー、ステント、中心静脈用カテーテル、人工乳房等

医療機器の分類クラスにおけるGMDN(国際医療器名称)とJMDN(日本医療器名称)の違い

医療機器分類クラスの中で登場するGMDN(国際医療器名称)とJMDN(日本医療器名称)の違いですが、
基本的にはGMDN(国際医療器名称)という大前提ルールがあった上でJMDN(日本医療器名称)を定めています。

分類クラス分けされる時に「クラスⅠ~Ⅳ」で表記されるものはGMDNで定義されているもの、
「高度管理医療機器」「管理医療機器」「一般医療機器」と表記されているものが、
JMDNで区分されているものと覚えておくとよいでしょう。

普通に生活している上では、どの医療機器がどのクラスに分類しているか気にする機会はないでしょう。
しかし、自分が病気になった場合、治療に使われる医療機器が不具合を起こした時に、
どれだけのリスクがあるのかは知っておきたい事柄です。

最近は医療機器に関して詳しく解説してくれるセミナーも開催されていますので、
興味がある方は受けてみてはいかがでしょうか。