<機械学習で何ができるのか?【1】> 「AI」「機械学習」「ディープラーニング」の違いと機械学習の種類

AI(人工知能)の目覚ましい発達により、世間の人は「AIのすごさ」を認識していますが、AIの技術によって活用されている「機械学習」や「ディープラーニング」などについては、あまり知られていません。特に、「機械学習」「ディープラーニング」は、専門用語や専門的な知識を要するため、仕事として携わる以外では、あまり知る機会がない、ということもあります。「機械学習」では、何ができるのでしょうか?「AI」と「ディープラーニング」との違い、基本的な知識から見てまいりましょう。

 

知っておきたい「AI」「機械学習」「ディープラーニング」の違い

「機械学習」で何ができるかを知るためには、「AI」「機械学習」「ディープラーニング」の違いについて、知る必要があります。まずは、簡単に解説いたします

●AI(人工知能)
AIの存在は、一般的に実用化されるそれ以前より、SF作品などで知る機会もあり、概ね「人間の頭脳の代わりとなる人工頭脳」という認識をされています。その歴史は古く、1956年には「人工知能」という言葉が、登場しています。ひとことで言うとAIは、「人間と同様の知能を実現させようとする概念や仕組み、その技術」を指します。AIには、人間の感性や判断能力を持った「汎用型AI」と、特定の作業において人間と同等、もしくはそれ以上の処理能力を持つ「特化型AI」があります。

●機械学習
「AI」が、人間と同様の知能を実現させるための概念だとすると、「機械学習」は、「人間が経験によって学習することを、コンピューターに学習させてデータ解析する技術」となります。機械学習では、データを元に反復学習を行い、パターンや特徴を見つけ出し、未知のデータに対して予測を行うことが、可能です。機械学習は、特化型AIが処理能力を向上させるための手法で、例えば、犬の画像を繰り返し学習させることで、犬の特徴を学習し、過去のデータにない未知の犬の画像を見せられた際に、「それは犬の画像です」という推論を導き出すことが可能となります。

●ディープラーニング
ディープラーニングは、機械学習をさらに発展させた技術です。機械学習では、人が学習する特徴を定義しますが、ディープラーニングでは、マシンが特徴を自動的に定義します。「ニューラルネットワーク」という、人間の神経細胞をモデルとしたシステムを用いて、データの分析や学習を行います。例えば、物体検出や、画像キャプションの生成の分野などは、ディープラーニングによって、精度が向上したと言われています。

以上を踏まえると、「AI」という概念の中に、AIを実行するための「機械学習」があり、さらにマシンが、自分で精度を上げる「ディープラーニング」ある、という構図となります。

 

「機械学習」は何ができるのか?

機械学習を得たAIは、何ができるのでしょうか?わかりやすい例で例えると、「自動運転」や「健康診断」が挙げられます。自動運転は、運転に関する様々な情報を学習させることにより、人間がナビやマップからルートを割り出すよりも、遥かに多くの情報を検索し、遥かに速いスピードで最適化ルートを割り出してして、運転をします。健康診断においても同様で、多くの人間を診断してきた情報の蓄積によって、より詳細で精度の高い健康診断結果を得ることが可能です。このように、機械学習は数多くのデータから法則や特徴を掴み、製造分野の製品需要予測や、情報セキュリティ上でのスパムの検知、ECサイトでのマーケティング戦略などに活用されています。

 

「機械学習」の学習方法

「機械学習」の学習方法は、「教師あり学習方法」「教師なし学習方法」「強化学習」の3つの種類に、分けられます。

●教師あり学習方法(supervised Learning)
教師あり学習方法は、あらかじめデータと特徴を紐づけ、未知のデータがどこに分類されるのかを機械に予測させる方法です。例えると、「明日の天気」や「スパムメールの判別」など、過去のデータを元に、未来に起こる可能性がある事象を、予測する場合に使用します。ここでの教師は「人間」で、機械に与える大量のデータは、人間が用意します。入力するデータには、あらかじめ正解(出力)が紐づけられており、データを与えられた機械は「入力」と「出力」を同時に学習できます。人間が用意する入出力データの入力に対し、目標とする出力データに近づく関数を覚えさせることにより、未知のデータを入力した場合でも、関数を適用して正解が予測できるようになります。正解がわかっているデータを入力するために、「教師ありデータ」と呼ばれています。

●教師なし学習(Unsupervised Learning)
教師なし学習は、教師である人間から、正解(出力)のないデータを与えられることにより、入力データから、データの構造や特性、規則性を発見していくアルゴリズムです。正解がないので、データ内に隠れている人では気づかないパターンや、新たな知見を見出すことが可能です。例えば、ECサイトの購買データから、売り上げ予測や、ユーザーのグルーピングなどは教師なし学習が良いとされています。

●強化学習(Reinforcement Learning )
強化学習は、「用意されたデータ」から学習するのではなく、プログラム自体が与えられた環境を観測し、各行動と評価を自ら更新し、連続した一連の行動の結果価値が最大化する(=報酬がもっとも多く得られる)行動を、自ら学習していく方法です。明確な答えを与えられないことは、教師なし学習と同じですが、「どのような行動をとれば累積報酬が最大となるか」を学習するため、ゴールを教えていなくても、プレイヤーをゴールへ導くためのトライを繰り返し、結果的にゴールに近づけるよう、自らプログラムを変更してゆくなどの特徴があります。強化学習は、囲碁や将棋のAIや、ロボットの行動制御などにも、活用されています。

 

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【参照情報】
MarkZine
>>>AI、機械学習、ディープラーニングの違いを説明できますか?機械学習と統計の違いは?

Developers
>>>機械学習とかDeepLearningを学ぶ前に知っておくべき基礎の基礎

Udemy
>>>【機械学習とは?】種類別に簡単にわかりやすく紹介!ディープラーニングとの違いやDQNについても解説!

AIreVOICE
>>>機械学習を用いた活用事例を知りもっと身近に

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