品質管理と品質保証の違いとは

企業同士の取引を行う際、はたまた企業と個人とが取引を行う際、商品の品質が保証してあることや、正しく管理してあることはとても大切なことです。

しかし「品質管理」と「品質保証」という言葉はよく聞くけれど、実際にはそれぞれの違いはよく分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は「品質管理」と「品質保証」の違いについてご紹介いたします。

品質管理とはどんなもの

ISO(国際標準化機構)では、品質管理について「品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」と定義しています。
少し難しいですが、それを受けてJIS Z8101(品質管理用語)では、品質管理について「品質管理とは、買い手の要求に合った品質の品物またはサービスを経済的に作り出すための手段体系」と定義しています。

つまり分かりやすくいうと、取引相手に提供しようとしている商品について取引相手の要求に合った品物や価格、納期であり、その商品をどの会社よりも安く素早く提供することができるようにすることを指します。

品質保証とはどんなもの

品質保証とは、品質を保証することのできる仕組みを持っていることのことです。
どういうことかというと、例えばAという商品を作って取引相手に納品するという場合、ただAという商品を作ればいいというだけでなく、「図面通りに作られた欠陥のないAという商品を、取引相手と交渉の末決めた値段で、取引相手の希望の日に納品する」ということが必要になります。

したがって、個人が勝手なことをできないようになっていますという会社の仕組みを取り決めることも商品の品質保証のひとつであるといえます。
この品質保証を取引相手に示すことができるかどうかで、今後の取引に影響を及ぼすことになります。

品質管理と品質保証の違い

品質管理と品質保証は、言葉が似ているのでどちらがどちらなのか混乱してしまう方もいることでしょう。
しかし、品質管理と品質保証には決定的な違いがあります。
それは、品質保証は取引相手を満足させるために外部の視点に立って品質を保証し信頼を勝ち取るものであるのに対して、品質管理は、その品質保証を保つために社内ではどうしたらよいのか、体制を整えていくことを示しています。

品質管理と品質保証という言葉は、社会で働く一員である限り、どこまでも考えなければならない問題です。
したがって、しっかりと理解し部下に伝えていくためにも、品質管理や品質保証に関するセミナーなどに出席し、学びを深めるとよいでしょう。

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